園長ブログ
ゴリさんブログ
2021.03.02

保育を回すだけの“なんでも屋”の苦しみ


保育業界は、いや教育業界も皆そうかも知れませんが、保育士のスキルをある一定の水準まで上げる事が、保育の質を上げる事との考えが、一般常識になっている様に思います。

例えば、ピアノなどの楽器の能力や絵本の読み聞かせ・手遊びで子どもを惹きつける能力であったり、子どもに上手に食事を介助したりお昼寝の寝かしつけを上手に出来る能力を求めている様です。

また保育士には、子どもの安全や衛生を守る能力の他に、子どもを安心させる為の話し方や抱っこの仕方など目に見えないスキルに至るまで、保育士として1日の仕事を回す為のスキルが求められています。

この事は、それぞれの園を運営する園長先生の保育観によって異なり、“保育士たる者はこう有るべきだ!“とか、“家の保育所としてはここまで出来なければ、園を円滑に回す事が出来ない!“と言う基準がある様で、そう・・・それはその園の1日の生活をただ回す為の、最低限の基準であるかの様です。

そしてこれらの基準は、園長のみならず他の保育士にも独特な保育観が有り、園長はこう有るべきだ!保育士はこう有るべきだ!と言う価値観でお互いをディスり合い、保育士同士の人間関係を悪くさせている事も有る様です。

新入社員の保育士は、その暗黙のスキルの水準まで上がらなければならず、出来る様になるまで圧力を受け、それが大きなストレスになっている現実と日々戦っているのです。

さて、今の保育業界は、この様な常識的な仕事観、人間関係の中にあって動いてきた訳ですが、昨今の保育事情による変化により、(民間の認可保育所が急激に増えた事・保育所保育指針が改定された事)特に新設の保育所の保育士の心が急激な変化について行けず、置いてけぼりになっている様に思えます。

反対に、保育所保育指針が変わろうが変わるまいが、何十年も変わらぬ保育を続けている保育所は、指針に従っていないと言う点で、時代遅れの保育を続けていると言う事になるのではないかと思います。

ちょっと話は飛んでしまいましたが、保育士を一定水準に上げて保育を回すと言う保育業界の常識により、時代が変化し、指針が変化しても、そこそこの水準のスキルまで上がった何でも屋の保育士が、それぞれの学年を担当しそこそこの保育をしている保育所がほとんどのように思えます。

しかし私は、このような保育業界の常識をとてもおかしい!と言うか、とてももったいない❗️と思っています。

それはどうしてか❓と言うと、保育士にはそれぞれ得意技と言うものがあり、その得意技、例えば若い男性の保育士であるならば、体を使って遊ぶ事だし、ピアノが上手に弾ける保育士であるならば、歌を指導する事がとても上手なはずです。また、パソコンを打つのが早い保育士であるならば、保育日誌を担当すれば良いと思うのです。

しかし、一人ひとりの回すだけのスキルしかない保育技術で、自分の担当するクラスを回したとすると、そのクラスによって音楽の恩恵を受けられるクラスもあれば、体育的な恩恵を受けられるクラスもあります。

でも反対に、音楽の恩恵を受けられないクラスが生じ、体育的な恩恵を受けられないクラスも同時に生じます。

保育士は残念なことに、自分ができる能力でしか保育できないので、保育の内容をバランス良く保とうとしても、そこそこの能力しかない保育士が保育計画を立てていれば、子ども達にはそこそこの保育内容しか受けられない事になってしまうのです。

そしてそれが園全体の保育となると、それぞれの保育士に任されただけの、理念も一貫性もない保育となってしまうのではないでしょうか?

ですから私は、このようなもったいない保育の成果しか生んでいない保育の慣習を止め、保育士一人ひとりの得意技というか、スキルを生かす事が出来る、保育のあり方を考えていく事をお勧めしたいと思っています。

保育所保育指針には、保育士がその専門性を活かして、保育にあたる様に書かれていますが、保育士の専門性は、保育士の資格を有しただけでは、備えられる訳では有りません。

その専門性どころか、1日の保育を回す事すら出来ない資格者が保育をしている事情がある訳で、保育の専門性を伸ばしていく為には、そこそこの保育を回すだけの何でも屋の保育士を育てるのではなく、今それぞれの保育士が持っている得意分野を、その役割の1部として活かしていく事の方が、保育所全体の質を上げる事につながり、その事により利用者である子供たち一人ひとりに、最高の恩恵が与えられるのではないかと思うのです。

しかしこの様な考えを実践していく為には、古い保育の慣習や保育士一人ひとりの保育観を変えていかなければならないので、一朝一夕には成し得ないと思いますが、保育士のスキルはすぐに上がる訳ではない事を考えると、現有の保育士が最高のパフォーマンスを発揮できて、園全体の保育の質を上げて行く事の方が、保育の質を改善して行く上で近道のように思えるのです。

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